「雑感」

 - 米田 主税 - 

最終更新日: 2005530

絵に関しては全く嘘がつけない性格である。ココロの調子はすぐ絵に影響をおよぼす。何らかの「邪念」は、ごまかしたつもりでも画面上にしっかりと定着してしまう。やっかいな性格である。だが絵に対してごまかしが利かないのは、ある意味幸福でもあるかもしれない。

スタイルを確立することは、とりあえず目標ではある。しかしスタイルを確立した時点で、何かが、ひとつ、終わってしまう気がして、未だに確定することができない。それはそれでいいと思っている。

様々な絵が頭の中を駆けめぐる。一体どんな絵が描けるだろう?

100枚の絵の中に放り込んでも際立ってみえるほど有無をいわせぬ強い絵/触れたら崩れそうなほど繊細さを極めた微視的な絵/見る人を鼓舞し挑発する絵/見る人の肩の力を一目で取り去るほどあっけらかんとした絵/一見計算していないようにみえて実は周到に計算されている絵/何らかのカテゴリーに入れることが馬鹿らしくなるほど突き抜けて新しく空のように澄んだ絵/表面がざらざらの絵/表面がつるつるの絵/

このココロの中にいつも渦巻く、おぴただしい不安に勝てる絵を。このココロの中にいつも渦巻く、おぴただしい疑念に勝てる絵を。

「絵具のチューブは自分自身を空中に投げ飛ぱすロケットのようなものだ。」とはコブラの両家カレル・アペルの言葉だ。いつもそんな気持ちで制作ができたらいい。

2000年4月22日


「アート、この甘美で残酷な道」はこちらです。

 

アマリリス
キャンバスにアクリル、油性マジック
油性ワニス、コラージュ
65.2
×53.0cm
1997

マザーグース
キャンバスにアクリル、油性マジック
油性ワニス
91.0
×72.8cm
1997

ビザール・プラトニック
キャンバスにアクリル、油性マジック
油性ワニス
72.8
×53.0cm
1998

 

習作
パネルにミクストメディア
64.8
×49.7cm
1997

習作
パネルにミクストメディア
42.0
×59.4cm
1997

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米田 主税 [Yoneda Chikara]
e-mail[email protected]

1973.08

 

石川県に生まれる

1993.04

 

多摩美術大学美術学部絵画科(油画専攻)入学

1995.11

 

二人展(町田、ギャラリー光彩)

1997.03

 

同大学卒業

1999.05

 

個展「sweet irregular」(国立、ガレリアラセン)

1999.08

 

「第1回 牧神アンデパンダン展」(銀座、牧神画廊)出品

1999.09

 

京都国際芸術センター主催

 

 

「第20回 国際インパクト・アート・フェスティバル」(京都市美術館)出品

2000.03

 

JCAA(コンテンポラリーアート協会)主催

 

 

「第12 ARTEX TOKYO 2000」(東京国際フォーラム)出品

2004.05

 

「第8回 WORK 3000」(銀座、青樺画廊)出品

 

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