米田 透 短文集 2000年3月分
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ワイン
ワインの選び方は、フランス料理ならフランスワイン、スペイン料理ならスパニッシュワインという風にまず国ごとに合わせるというやり方があります。また、中華、和食の場合でもフランスのワインを飲んでみる、というような場合もあります。パリに支店を出している、某鰻蒲焼の老舗でもワインを勧めているようです。
さて、フランスのワインですが、赤、白、ロゼという三種類がありますので、まずどれにしたいのかを決めます。その後は、産地ですね。ボルドー、ブルゴーニュ、アルザス、ロワール渓谷、等有名な産地があります。ボトルの形からして違っています。いかり肩のボトルはボルドーです。アルザスはほとんど肩が無いようなボトルです。また、ワイングラスもワインの産地ごとに微妙に変わってくるようです。例えば、ブルゴーニュワインの場合は顔が入りそうな大きな口のグラスが来ます。
赤ワインは通常室温で、栓を開けてしばらく空気に触れさせておいてから飲みます。白は冷やしておいて飲みます。試飲の儀式があるのはそれなりのレストランですが、保管状態が悪くて味が落ちている可能性が常にあるので、おかしい場合ははっきりと言う必要があります。試飲が無いような安いレストランでも文句を言えば、取り替えてくれます。「実はそのワインは文句言われたの3回目です。」なんて言って別の種類のワインを出してきます。しかし、その辺の味の判定能力から言うと日本人はフランス人にかないませんね。
フランス料理
フランス料理は、上はミシュランという会社が三つ星を付けているレストラン(一食何万円)から、下は会社の食堂(一食400円程度)に至るまで色々ありますが、基本がありますので、和食なんかよりやさしいです。食前酒、前菜、主菜、チーズ、デザート、コーヒー、食後酒というような順です。これら全部を毎回こなす必要は全くありません。酒はなしにするとか、ダイエットしているのでデザートは抜くとか、チーズは省略とか、色々なサブセットがあります。ワインとパンは前菜、主菜、チーズと一緒に飲んだり食べたりします。パンは必要なだけいくらでも食べてよいというところがほとんどで、パンをいくつというように注文することは普通はありません。ワインは料理が決まったら、それに合うワインをお店の人に聞いて選びます。立派なレストランだと、豪華なワインリストがあって、ソムリエが相談に乗ってくれますが、安い店だとそれなりの安いワインしか置いてありません。
二両連結バス
一人のバス運転手が運ぶ乗客の数を増やすにはどうすると思いますか。ロンドンのバスは2階建てですが、フランスは後にもうバス1台分を蛇腹で連結して2両連結にしてしまうのです。こういう無謀なやり方はオルレアンのような地方都市だけだと思っていたら、パリでも目撃しました。さて、こういう2両連結バスの場合、運転手がすべての乗客の料金支払いを確認するのは至難の技です。そこでフランス得意の均一料金で支払いを単純化しておいて、時々検札をやる方式になっています。無賃乗車はやろうと思えばできるのだけれども、運悪く検札に引っかかるとやっかいなのでまじめに払おうか、といった具合ではないでしょうか。
ユーロスター
ユーロスターはパリの北駅とロンドンのウォータールー駅を3時間で結ぶ列車です。1時間に1本の頻度で運行されています。ユーロトンネルの開通によって実現した路線です。フランス側は高速なのですが、英国に入った途端にスピードが落ちるといった落差がありますが、英仏間の行き来が活発になったことは確かでしょう。ユーロスターは英仏間の国境を越えますので、飛行機並みにパスポートコントロールがあります。EU内の国のパスポートを持っている人は非常に簡単に入国できますが、我々日本人やアメリカ人などは、やっと着いたと思っても、パスポートコントロールが混んで30分も足止めされる場合があります。
列車の指定席
日本の列車では通常車両ごとに指定席か自由席か分かれていますが、私が乗っているフランス国鉄の列車は座席ごとに予約の有無が表示されます。座席を予約するかどうかは、その列車が混むかどうかの予想に基づいて乗客が判断するので、ある時は全く予約なし、またあるときは全席予約ということもあり得る訳です。この方式はそういうダイナミックな管理に適していると言えましょう。自分が指定席券を持っていない場合はNON
RESERVEとなっている座席に座らないと後で後からその座席を予約した人が乗ってきて、文句を言われてしまいますのでご注意。なお、ユーロスターは全席指定席です。
金をせびる人々
オルレアンでもパリでも、人通りの多いことろには乞食がいます。中にはかわいい犬を連れた乞食もいて、犬好きな人はつい犬につられてお金を恵んであげているようです。犬に責任はない、かわいそうだ、というような感情が起こってくるのでしょう。頭の良い乞食は大聖堂の出口で、お参りを終え少しは殊勝な気持になった人々を待っています。日本人観光客なんかは訳がわからないまま教会の寄付集めと間違えてお金をあげてしまうのではないでしょうか。またメトロの車両の中で、自分は失業しています、食べるためのお金かレストラン券を恵んで下さいと懇願する人もいます。アコーディオン弾きなど芸のできる人は芸を披露した後銭集めをさりげなくやります。ややハイクラスのアーティストになると、メトロ構内の決められた場所で堂々と演奏を行い、感銘した乗降客が銭を楽器のケースに入れていく、というスタイルでやっています。色々な人生がありますね。
パリのメトロ
メトロというのは、メトロポリタンのことで、首都圏交通というような意味のようです。したがって、メトロが地上を走っても、おかしくない訳ですね。ロンドンはアンダーグラウンド、アメリカはザブウェイと言うようですが、言葉の使い方の繊細さが違いますね。パリのメトロは均一料金です。現在、10枚券(アン・カルネ)が55フランしますから、1回分は、5.5フラン(約90円)です。これでどの線に乗ろうが、どう乗り換えようが、自由です。さらにこの切符はバスやRER(郊外まで伸びている電車)ともパリ市内では共通になっているところがにくいです。ここまで大胆に単純化するのか、という感動があります。均一料金のため、メトロの改札は入る時しかありません。出る時は切符がなくても出ることができます。しかし、出るまで切符を持っていないと運悪く検札がきた時に問題になります。無賃乗車もかなりいます。メトロの車両はRERに比べるとこじんまりしていて、タイヤがゴムの路線があったり、ハイテクの路線では運転手が居らす、ホームも電車が来たときだけ電車の出入り口の部分だけガラスのドアが開くというような優れものがあります。しかし、ハイテク路線は例外的で、大半はドアを乗客が手で開ける式の伝統的な車両を使っています。
シャトー
私はオルレアンに住んでいますので、ロワールの城めぐりをするのは楽です。車で1時間も行くとシャンボール城、さらに1時間行くとシュノンソー城に行けます。この二つがロワールのシャトーを代表するものです。シャンボール城の設計にはレオナルド・ダヴィンチが関わっており、二重螺旋階段などがその一端を具体的に示しています。シャンボール城は狩のために建てられた城で、どちらかと言えば男性的な城です。城自体も大きいですが、周囲の森の大きさには圧倒されます。城の屋上に上がって森が果てしなく続く有様を眺めると、王になった気分が分かります。これだけいい目をみればギロチンにかけられてもしかたがないなという気がします。もう一方のシュノンソー城は王の愛人の居城だったもので、王の死後、妃がその愛人から取り上げたという女の戦いの城です。きれいな花壇、自然の川を跨いだ回廊、女の戦いのドラマを再現した蝋人形館等があります。
美術館
美術館はオルレアンにもあってジャンヌダルクゆかりの絵などがありますが、やはり一級品はパリに行くべきでしょう。ルーヴル美術館の絵はやや時代の古いものが多いですが、モナリザがあります。彫刻の代表的なものとして、ミロのヴィーナスがあります。お急ぎの方はこの二つを見れば気がすむでしょう。オルセー美術館には印象派の画家の作品が無造作に展示されていますが、だいぶ上の方の階にまとまっていますので、最初からねらいをつけて行った方がいいです。ルーヴルほど大きくないにしても全部観るには脚力が必要です。オーランジュリー美術館のお目当ては何と言っても、モネの睡蓮の間です。二つの楕円形の部屋の壁がすべてモネの絵になっていて、人々は部屋の中心にある椅子に座ってゆっくり眺めます。すると自分が蛙か何かになったような気分になります。すごいですよ。現代絵画に関心のある方は、ポンピドーセンタの上の方の階にある現代美術館がお勧めです。ここは、美術の作品と工事中の機材の区別のつきにくいところで、頭が疲れます。ピカソの部屋に入ってほっとするという感じのところです。
フランス人の住環境
フランスの都市の中心地域には、5階建て位のビルが多く見られます。1階はお店、2階がオフィス、3階以上に人々が住んでいるというようなところが多いですね。戸建住宅は郊外に行くとあります。外見を立派に見せようとする日本の家に比べると古ぼけた感じの家が多いです。ところが中に入ると、薪暖炉の居間、地下室など立派な作りになっていることに驚かされます。フランスの住宅は集合住宅にせよ、戸建住宅にせよしっかり建てて長く持たせるという精神で作られているような気がします。地震が無いことも大きく影響していると思います。家具も親から受け継いできたような古い家具に値打ちがあるとされています。良い家具を買い長く使うというのがヨーロッパの伝統でしょうか。蚤の市というか、ガラクタ市というか、古いものを並べて売ろうとする人、それを買う人がいる国です。
フランス人のファッション
フランス人は食い道楽アンド着道楽だという人がいますが、鈍感な私の目から見ても、一般にフランス人の服装は垢抜けています。女性はもちろんのこと、男性までがカラフルなワイシャツを着たりして個性的です。フランスの女性達は、ブランド物に妙にこだわる某国の若い女性達と違い、靴やバッグ、スカーフ、アクセサリといったトータルコオーディネーションに気を配り、いかにしてコストパフォーマンスを上げるかを考えます。1月と7月にフランスではバーゲンがありますので、しっかりそういうタイミングをねらって買物をします。働く女性達の中で、よく見かけるのがパンタロン・スーツです。男性と張り合って仕事をバリバリやる女性はスカートなんかをはいていません。なお、フランス人の化粧はあまりどぎつくありません。香水も強いのは流行っていないようです。さりげなく、というのが全体的な印象でしょうか。
フランスの四季の定義2
会社でフランス人達が、「今日から春ね」と言っているのを耳ざとくキャッチして、「あれっ一日早いんじゃないの」と聞くと、「それは年によるのよ、今年は3月20日から春なの」という訳です。私の理論は音を立てて崩れ去りました。私の仮説はこうなりました。フランスの春は春分の日から始まる。以下同様に、夏は夏至の日から始まり、秋は秋分の日から始まり、そして冬は冬至の日から始まる。これですっきりしました。ところで、フランス語で春はプランタン、夏はエテ、秋はオトンヌ、そして冬はイヴェールと言います。プランタンというのは高島屋と提携しているパリの百貨店の名前になっているのでご存知の方も多いと思います。
フランスの洗濯機
フランスの家庭電気器具の中で、日本と違うのはまず洗濯機でしょうか。洗濯に温度設定がいる、ということにまずびっくり。生地によって温度を変える必要がありますが、私が使っている洗濯機では、90℃、60℃、40℃、30℃の4段階が用意されています。昔から洗濯と言えばお湯が必要、と思い込んで疑いを持っていないのだと思います。また、洗濯物の回転軸が水平なので少しびっくり。日本の洗濯機は回転軸は垂直が普通ですよね。製品の開発というのは、その国の文化、習慣等を熟知してやっていかないと成功はおぼつかないという一例でしょうか。
フランス人の同棲・結婚
フランス人のやり方に当惑したことの一つに同棲があります。日本だと何となく後ろめたい感じとか、内緒でとかのイメージのある関係ですが、フランスでは実におおっぴらです。夫婦一組で参加するような行事には堂々と二人で参加します。ガールフレンドとかボーイフレンドと呼ばれているのは通常そういう深い関係を言うのであって、性関係のない単なる異性の友人のことではないようです。
さて、食事とセックスが人生でもっとも大切だと思っているフランス人が同棲を始めれば、自然の摂理で子供が出来ます。ここでわからないのは、それから結婚という行動に出るカップルもいれば、そのままでいるカップルもいます。実質上は両親と子供という家庭になる訳ですが、法律上は夫婦ではないという変な状態が公然と認められているようです。
なぜこうなったかは、女性の社会進出とか、離婚が大変とかの理由があるらしいのですが、専門家ではないのでコメントは差し控えます。結婚式は市役所の施設で挙げることが義務付けられているけれども、教会の方は任意のようです。ただし、フランス人の主流宗教であるカソリックの教会で二度結婚式を挙げることはできないので、再婚の場合は市役所のみですますと聞きました。
フランスの四季の定義
俳句をやっている人間は普通の日本人よりやや季節を先取りしています。二月の初め頃に立春を迎えるので、二月から懸命に春の季語と格闘します。三月ともなれば、普通の日本人も春になったかな、と思うのではないでしょうか。ところが、フランス人は春の定義は厳然としていて、「3月21日から6月20日に決まっているではないか、何言ってんの」、という具合です。夏は6月21日から9月20日まで、秋は9月21日から12月20日まで、そして冬は12月21日から3月20日までということになります。したがって、フランス人にとってはこれから春になる、というところです。
ただし、フランスにもDaylight Saving Timeがあって、3月末から10月末まで1時間早起きを強いられます。その代わり日の暮れるのが1時間おそくなります。このため、日本人がフランスで暮らすようになると、四季の微妙な変化というより、冬と夏しかない粗雑な季節感の国と感じます。そのような中で俳句を作り続けるのは楽なことではありません。
フランスのマクドナルド
マクドナルドでビッグマック定食を買う時の言い方:「ボンジュール、アンムニュ・ベスト・オブ・ビッグマック、アベック・コカコーラ、シュルプラス、シルブプレ」(日本語訳:こんにちは、ベスト・オブ・ビッグマック定食を一つお願いします。飲み物はコカコーラ、ここで食べます)。持ち帰りの場合は、「シュルプラス」の代わりに「アンポルテ」とします。
日本語になっている要注意のフランス語
フランス語の「avec(アベック)」は前置詞で、英語の「with」に対応します。また、フランス語の「rendez-vous(ランデブー)」は主に「予約」の意味です。共に男女関係を示すだけの日本語とは違うことに注意しましょう。フランス語の「chemise(シュミーズ)」はワイシャツの意味で、女性用の下着の意味はありません。
フランスのトイレ
フランスで一番困るのはトイレではないでしょうか。公衆トイレというのは確かにありますが、2フランとかのコインを入れて完全に鍵のかかった密室に入るしかけになっており、15分以内に用を足すべし、使用後は自動洗浄するぞ、と警告が書いてあります。相手が機械で、表示がフランス語というのは気持の良いものではありません。中に閉じ込められて丸洗いされるかもしれない、と恐怖が先に立ちます。
大体において、トイレに入るのに金を取られるのがしゃくにさわるので先達に聞いてみますと、カフェに入るといいよ、という答えです。それ以来有料トイレに入ることはなくなりました。要するに食べたり飲んだりするところに行けばよいのです。マクドナルドなどは利用しやすいですよね。
レストランでの夕食の時間
フランスではレストランでの夕食は大体8時から始まると考えた方がよいです。それ以前に食事をしたいときは、別のカテゴリの店に行く必要があります。カフェとかブラッスリーというような店は、コーヒーやビールだけでなく、簡単な食事も出します。ビフテキにフライドポテト(いわゆるフレンチフライ、フランス語では、フリッ)は代表的な食事です。また、パリに行くと、ひぐまラーメン、金太郎、北海道、サッポロラーメン、来来軒というような店がオペラ界隈に集中していて、何時でも日本式の食事ができます。
フランス人の朝食
フランス人の朝食は、コンチネンタルと言って、カフェオレとクロワッサンだけというような簡単なものが多いです。なんでそんなのでよいのかというと、晩飯をおそくから時間をかけてたっぷり食べるので、朝はそれほど空腹ではないのではないか、と思います。クロワッサンのような油っぽいパンをカフェオレに浸しながら食べることができれば、あなたもフランス人になれます。フランス人はコーヒーを飲むときに小ぶりのカップで飲むのが普通ですが、カフェオレの場合は例外です。日本の丼のサイズです。必要な量のパンを浸して食べるためにかなりの量のカフェオレを必要とするということなんでしょうね。
フランス人の英語
フランス人は英語を苦手としています。学校で英語の先生に口やかましく誤りを指摘されるので、すっかり英語嫌いになります。彼らは日本人というのは英語を自由に使えると思っています。日本の経済力、製品輸出力からそういう誤解が生まれるようです。日本を訪れたフランス人が鬼の首でも取ったかのように、日本人は英語が話せない人が多いんだよ、と言います。
もちろん、国際的な仕事をしているフランス人は英語をしゃべります。しかし、時々意味がわからないことがあります。彼らはフランス語の直訳をやってしまうことがあるんです。フランス語の知識のある人はなぜそうなるかわかるのですが、日本人はたいていびっくりします。自分の奥さんのものを彼らは、「his
なんとか」と平気でいいます。こいつはひょっとするとホモかと思ってしまいます。
アンパン
今日はアンパンについての話です。パンはフランス語ではやはりパンです。一つはアン・ドゥー・トヮのアンです。となると、一つのパンはアンパンとなります。フランス語はやさしいですね。さて、日本式餡パンを平均的フランス人は食べられるかどうか。答はノンなんです。というのは小豆をフランス人が食べる時はおかずとして食べます。決して甘くすることはないのです。小豆の感触でかつ甘いということは微妙な味を解するフランス人にとって到底耐えられるものではないようです。
話は変わって今度はドイツです。私はデュッセルドルフに駐在していた友人とドイツ製餡パンを食べたことがあります。戦後日本人炭鉱夫がドイツの炭田まで出稼ぎに行っていたと言うのです。そういう人達の中で、ドイツのパンと小豆と砂糖を使って餡パン製造を始めた人があったらしいです。
フランスのテレビのチャンネル
フランスのテレビは衛星放送やケーブルTVを除くと、基本的に1から6チャンネルまでです。テレビ番組は1週間単位のものが新聞とは独立して売られています。大体毎朝毎夕新聞を購読して読むというような習慣は日本人くらいではないでしょうか。私は週間テレビ番組を買うのもやめてしまいました。というのは、インターネットでいつでもテレビ番組が見れるからです。http://www.t7j.comがそのサイトです。また、各テレビチャンネルがWEBサイトを競っており、ニュースをフランス語でしゃべるサイトもあります。各サイトのURLは、1チャンネルが、http://www.tf1.fr、2チャンネルが、http://www.france2.fr、3チャンネルが、http://www.france3.fr、4チャンネルが、http://www.mon.cplus.fr、5チャンネルが、http://www.lacinquieme.frとhttp://www.arte-tv.com、6チャンネルが、http://www.m6.frです。
あいさつ
フランス人はあいさつが上手な人々です。会社では、毎朝ボンジュールと言って握手をし、帰る時にボンソワと言ってまた握手をします。女性は握手では満足しないようで、頬と頬をくっつけ合って挨拶します。男と女の間でも頬と頬なら全く問題ありません。ただし、口と口でするキスはさすがに夫婦か恋人同士に限られます。
エレベータの階の表示
フランスでは日本と階数の表示が1ずれるところは英国と同じなのですが、エレベータの階数表示のシンプルさではフランスの方が英国より上を行っています。なんと地階(日本の1階)は0、地下1階は−1なんです。英国では、地階はG(Ground
Floor)とかになっています。
郵便ポストの色
日本に住んでいると、郵便ポストは赤いものだという意識が知らない間に形成されます。私はフランスに6年間住んでいますが、最近になってようやく、フランスでは郵便に関するものはすべて黄色で統一されているという事実を認識しました。郵便局のマーク、郵便車、街角にある郵便ポスト等すべてが黄色です。フランスの郵便事情に関心のある方は、La Posteをご訪問下さい。
今年の1月末に自分のホームページを立ち上げました。自分の俳句、妻の俳句、そして息子の絵画に関する情報を盛り込みました。インターネット俳句会には引き続き投句していますが、自分のホームページを持った後では、気持が違って来ました。何かもやもやとしてはいますが、自分の情報発信基地ができたことは確かです。これを今後どのように育てていくかが自分にとっての課題となりました。俳句だけではこのもやもやしたものを形にしていくことは難しいと感じています。世の中にはホームページ作りにはまった人達がいて、それなりに見ごたえのあるサイトを日々更新していることもわかってきました。例をあげると、次のようなサイトがあります。
俳句もありますが、ユーモアに富むエッセーが爽快。
「我が妻との闘争記」は夫婦の真実を描いています。この呉さんには強力な弟子のグループがいて、一軍団を形成しています。しかし皆それぞれ違う持ち味があって、切磋琢磨しているようです。
そこで、今回はとりあえず、短文を発表できる枠組を作ってぼちぼちやっていくことにしたという訳です。
2000年3月4日(土)
人口呼吸
人口呼吸のことをフランス語では、「ブッシュ・ア・ブッシュ」といいます。「ブッシュ」は「口」のことで、「口から口へ」というような意味になります。会社の中で事故が起こった場合に備えて救急車を呼ぶ前に応急手当をする訓練があり参加しました。呼吸が止まっている犠牲者に対しては人口呼吸、心臓も止まっている場合は、人口呼吸と心臓マッサージを交互に行う必要があります。他の訓練は人間相手にやりますが、人口呼吸と心臓マッサージについては、専用の人形に向かって実技を行いました。
雛祭
フランスに長くいると、日本の祝日がよくわからなくなります。3月3日は祝日だったかな、と思って日本のカレンダをみて平日であることがわかり、そうだった5月5日は祝日だけど、3月3日は違うのだった、ということを思い出す、という始末です。娘は女子大2年を終えた春休みに入っており、今日は妻に代わって夕食を作ったそうです。妻は俳句の関係の原稿書きとか、ピアノ教室の税金の申告に追われているとのことでした。
フランスの食事情の一端
人参に限らず色々なスープを紙パック入りにしたものが売られています。私は一人で生活しているので、30cl(センチリットル)のものが1回分で便利です。そのほか、有名な料理人の写真入りのケースに入った料理のパックなど、電子レンジあるいは鍋に湯を沸かして温めるだけで1食分のおかずになるものが出回っており、働くフランス女性達もよく利用しているらしいです。
フランスの水
パリのB級レストランにおいて、フランス人達は、高いミネラルウォータを注文しません。carafe
de l'eau (カラフドロー)というと水差しにいれた水道水を持ってきますが、ただです。私も自宅ではもっぱら水道水を飲んでいます。フランスの庶民の生活になってきました。ミネラルウォーターの場合はガス入りかガス抜きかを指定しないといけません。ガスというのは炭酸ガスのことです。
2000年3月2日(木)
治安について
パリはスリやかっぱらいにご注意。日本人はねらわれています。オルレアンまできてしまうと、旅行者の数も少ないので稼ぎにならないため犯罪は少ない感じです。銃を乱射するとかいう物騒な話はあまりフランスでは聞きません。ただし、車の窓ガラスを割って中の物を盗む等の犯罪は多いようです。
食べ物について
フランス人は食事の優先順位が高く、レストランの質も高いです。英国、ドイツはあまり食事に重きを置いていない感じです。食材は極めて豊富で、チーズの種類の多さ、ワインへのこだわりなど大したものです。日本の食材も手に入ります。
オルレアンについて
オルレアンというのはパリの南南西130kmくらいのところにある中規模の都市で、ジャンヌダルクがイギリス軍に囲まれた町を解放したことで有名です。1429年5月8日のことですが、毎年5月8日はジャンヌダルク祭が行われます。フランスの大統領は当選して初めの年のジャンヌダルク祭には出席するきまりになっていて、私はシラク大統領を肉眼で見る機会がありました。詳しくは、オルレアン市のサイトに米田透のホームページからリンクできますので、ご訪問下さい。ただし、英語とフランス語しかありません。
以上