米田 透 短文集 2001年2月分
最終更新日: 2001年2月27日
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春寒のオフィスときどき電話鳴り
天候は一転して冬に逆戻り。緊急な仕事が終ったので、雑件整理を進めながら半分は休息しているような状態でした。しかし、時々緊張する電話が入ってくるので、完全には休めません。
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春の夜のよもやまばなし生ラーメン
連日の資料準備も昼までにようやく終わり、脱力状態に。しばらく外食が続いたので、今日は自炊と決め、ふと目についたのが、日本からのお客さんがお土産に持ってきてくれた生ラーメン。最近赴任してきてまだホテル住まいの若者を誘って自宅でラーメン大会を催しました。話がよくはずみました。
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雪解けて北京ダックを食べに行く
午前中は日曜出勤。うっすらと積もった雪は暖かい陽光ですぐに解けました。昼食は昨日と同じメンバで同じビストロ、夕食は男3人でオルレアン駅のそばの中華レストランに行き、北京ダックを食べました。皮の部分以外も料理になって出てきました。
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春の雪ライトアップの大聖堂
昨日やり残した仕事がたっぷりありましたので、土曜日にもかかわらず出勤となりました。昼食は男4人で近くのゴルフ場のクラブハウスのビストロ。私だけずっと会社でPCと格闘しましたが、夕食にまたその4人で「ひかり」(和食レストラン)に二日連続で行って茶碗蒸や鋤焼などを食べました。食事の後外に出ますと、雪がどんどん降ってきていました。大聖堂の脇に駐車した車まで急ぎましたが、オルレアンで雪がこれだけ降るのはこの冬から早春にかけて初めてのことです。
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囀の中の出勤大事な日
出勤前ふと耳を澄ますと小鳥の囀りが聞えてきました。いよいよ春らしくなってきました。波乱のいちにちを終え、男ばかり4人で和食レストランに行って湯豆腐、寿司などを食べました。今日はおおとろが入りましたとラオス人の主人が説明してくれました。それではそのおおとろを寿司に入れてみて下さいとフランス人のウェイトレスに頼みましたが、結果的にはおおとろはおろした山芋がかけられ、別料理で出てきました。オルレアンにたった一軒あるこの和食レストラン「ひかり」はお客の入らない日があったということですが、最近ではフランス人のお客さんがよく入るようになったようです。パリの和食ブームがオルレアンにも波及したのでしょうか。
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梅の花女性相手に合気道
合気道というのはおおげさに投げられているように見えますが、実際にやってみると投げられて受身を取らないと腕が折れる、という怖い武道です。技が重要で力が要らないので女性の護身術にはもってこいだと思います。練習は男女一緒ですから、女性が相手になることもあります。
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春の夜の自作のカレー客二人
オルレアンで日本式のカレーを作ることはそれほど難しいことではありません。カレールーは日本製のものをパリなどで買います。
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春めきて馬鹿げた失敗またひとつ
昨日アパートの地下駐車場のドアの開閉システムの工事があり、これまで併用されていた、カード差込式とリモコン式がリモコン式に統一され、リモコンをもらいに行っていなかった私は車を駐車場から出せなくなってしまいました。しかたなく、今朝は近くに住む同僚にピックアップしてもらい、会社に行きました。実は数ヶ月前にリモコン式のシステムが設置された時にリモコンをどこどこまで取りにくるように、という手紙をもらっていたのでした。フランス人の同僚に泣きついたら恐るべき速さで問題を解決してくれました。
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風光る猟犬小屋に犬満ちて
今日は特別に会社が休業のため、新しく赴任してきた人を案内して、シャンボール城とシュベルニー城を見学しました。シュベルニー城の名物の猟犬は元気でした。この前見た時はどの犬もだらっと寝ていたのに今回は皆生き生きとしていました。
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セーヌに春もうすぐ妻の誕生日
パリの冬はすっきりと晴れることが少ない上、日の出がおそく、日没が早いので陰鬱な感じがします。今日電車から見たセーヌ川は暖かそうな春の陽を浴びて喜んでいるように思えました。これから花が咲き始め、街路樹も緑豊かな葉を出してきます。ところで、そろそろ妻の誕生日です。とりあえず今日は横浜に電話をしました。Eメールの回答のしかたを娘に習いたいと言っていました。そう言えばFAXが来なくなりました。
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仕事抜け春のビストロ酒少し
日本から出張で応援にきてくれた人と土曜出勤しました。もちろん社内食堂は営業していないので、会社の近くのゴルフ場のクラブハウスのビストロで昼食を取りました。時間とコストパファーマンスを考慮して、本日のアントレと本日のメインを三人とも注文し、アペリティフとワインを少々飲みました。
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朝霞英国のこと思い出し
一日の中の温度差が大きいためでしょうか。最近は霧がよく出ます。歳時記を読みますと、霧は秋の季語とされていて、春の場合は霞というのだそうです。朝霞の中を運転していたら、英国はロンドンの少し西にある、Maidenheadに出張に行った時テームズ川の近くで濃い霧か霞かに出合ったことを思い出しました。
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春の匂い囲碁合気道日本食
2月のオルレアン地方は普段雨が多いですが、今日はきれいに晴れました。会社で昼休みに囲碁、定時後に社長の指導による合気道、その後独身・単身赴任者だけ招待していただく社長宅で夕食と、恵まれた一日を過ごし、社長の奥様に感謝して帰途につきました。
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バレンタインデー花束の大特売
フランスのバレンタインデーは男性から女性にも贈り物をします。そして、贈り物はチョコレートだけでなく何でも良いそうです。スーパーに花束が沢山売られていましたから主流は花束かもしれませんね。外はまだ冬景色で、花は見当たりません。そんなときに愛する人からもらう花束は春の到来を予告するようです。ちなみに、フランスでは春分の日から夏至までの期間を春と呼んでいます。
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鋤焼を平らげたあと石畳
オルレアンにただ一つまともな和食を食べさせる「ひかり」というレストランがあり、そこの得意料理の一つは鋤焼です。狂牛病は怖いですが、つい誘惑に負けて鋤焼を食べてしまいました。
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スタートはチンタオビール春の宵
フランスでは日曜日はもとより、月曜日にも閉店となるレストランが多く、お客さんの接待に困ります。ただし、中華レストランは月曜日にやっている店が必ずあります。フランスの中華レストランは、ベトナム、タイ料理も出したり、ワインを出したりフレキシブルです。
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建国日パリにでかけてざるうどん
日本は建国記念の日でしたが、パリにでかけて行ってざるうどんをごちそうになりました。ざるそばを作ることは時々ありますが、ざるうどんはほとんど作ったことがありませんでしたので、これからやってみようと思います。ところで、パリにうどん屋はあってもそば屋がないと思っていたら最近そば屋が開店して行列までできるとのことです。
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春の宵カマルグ米を炊いて食う
米粒には長いものと丸いものとがあり、日本米は丸い方です。南仏のカマルグ地方では丸い粒の米も作っているようで、スーパーに出回っています。今日は、このフランス国産の丸い米が日本米の代りになるかどうか試食してみました。結果は合格でした。しばらく続けてみようと思います。
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酢キャベツと日本のカレー春月夜
ドイツには「ザウワークラウト」という酢キャベツ料理がありますが、フランスではそれを「シュクルット」と呼びます。ビン詰めや缶詰のものもありますが、美味しいのは、作りたての量り売りのものです。フランス語で会話しないと買えませんが、美味いものを食べようという執念があればどうにかなります。店員の質問は、どのくらいの量がほしいのか、他にほしいものはないのかということなので、手で輪を作って「コムサ(このくらい)」、「セトゥー(それで全部です)」と言えばよいのです。また、日本式のカレールーは日本食品を扱っている店に行かないと買えません。その場合でもルーの種類が限られているので、こちらに駐在している日本人向けのお土産として日本で人気のあるカレールーは当りだと思います。ちなみに今日作ったカレーのルーは日本の家族から送ってもらった、「グリコ熟カレー」でした。
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碁仇をランチに誘い春の雲
フランスに来てしまうと囲碁の好きな人は相手がいなくて困るというようなことになります。私は自称アマ初段ですが、三段の人が赴任してきたのを機会に会社の昼休みに十三路盤で一勝負することを始めました。十二時になると昼食を二人で早目にすませてあとは名人戦ということになります。今日はその三段の人が出張してしまいましたが、いつもは観戦の人が相手をしてくれました。
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メール来る横浜はまた牡丹雪
妻からのEメールのタイトルは、「また、牡丹雪」でした。オルレアンではこの冬まだ雪が降っていないのに、横浜では何回も降ります。地球の気象はどうなっているのでしょうか。日本が例外的に寒冬なんでしょうね。
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フランスにせんべいブーム春きざす
一般にフランス人はあんこのお菓子は苦手ですが、せんべいとなると口に合うらしく、おつまみ風にパックしたものが一般のスーパーで売られています。日本からの出張者がせんべいの詰め合わせなどをおみやげとして持ってくると、フランス人達が群がってきます。海苔巻せんべいなども人気があるようです。
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春淡しみやげに提げる日本米
今日は日頃ご馳走になってばかりいるお宅ににわずかばかりの日本米を届けにいきました。しかし、上がりこんで一食ご馳走になったのは恐縮でした。日本米はパリまでいけば色々と選択の余地がありますが、最近買っているのはスペイン産です。
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昼食に棒パンサンド寒明ける
フランス語でもサンドイッチのことはサンドイッチと言いますが、パンが違います。細めの棒パンであるバゲット半本がサンドイッチ1本分です。ハムやチーズや野菜がはさまれ、サンドイッチ屋さんで売られています。弁当屋も無く、立ち食い蕎麦屋も無いフランスでは、簡単な一食分の食事と言えばサンドイッチでしょうね。
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節分の豆をもらってパリの寺
パリのお寺では、節分会の法要の後半は、年男、年女が参加して豆撒きとなりました。フランス人もこの行事を一緒に楽しんでいました。筆者はオーディオ・ビジュアルの奉仕担当で放送室にいましたので、豆を拾う機会がありませんでしたが、親切な人が豆を分けてくれました。
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出勤の空しらじらと芝に霜
オルレアンにある筆者の勤務先は製造現場を持っているので八時始業です。もう一日で節分という季節になって、やっと朝八時頃に日の出を迎えるようになりました。明るくなってから出勤できるのはうれしいものです。それにしても、冷え込みはまだまだ厳しく、芝は霜で真っ白でした。
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スピードを落として進み冬の霧
この冬オルレアンではまだ雪が降りませんが、気温が零度以下に下がることはあります。夜になって急に気温が下がったためでしょうか、この日は濃い霧が発生しました。車のフォグランプを前、後とも点け、スピードを落として運転しなければなりません。
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潤滑油車に挿して一月尽
マイカーのプジョー405の運転席のドアの開閉時、ひどい音が出るので、スーパーの自動車用品売り場に行って油を買い、それらしきところに挿したところ、翌日はスムーズに開閉できました。車に限らず、色々なところに油切れを起こしている自分を反省しました。
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真新しい市電に乗って春隣
昨年11月に開通したオルレアンのトラム(市電)は市民の足として着実に定着しつつあります。これまでおっくうだったところに軽い気持で出かけることができます。料金はパリの地下鉄と同じで全区間均一料金です。切符にはいくつか種類があります。1回券が7.8フラン(約130円)、1日乗り放題の券が20フラン(約340円)、10回券が68フラン(約1200円)、31日定期券が220フラン(約3700円)です。なお、これらはバスと共通です。私のように週末しか利用しない人間には定期券は向いていませんが、10回券を買ったつもりが、いざ乗ろうとしたら31日定期券を買ってしまったことに気がつきました。そう言えば写真を撮ると言われたのでおかしいと思いました。この写真は5年間有効のIDカードになりましたが、10回券にはIDカードは要らないはずなんです。カードで支払いをしたので金額を見なかったのです。元を取るためにせいぜい頻繁に利用しようと思い、今日は5回も乗りました。
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以上